
オーストリア内務省の最新の庇護申請統計を受けて、オーストリア人民党(ÖVP)ウィーン支部は9月20日、同市の社会福祉制度が連邦政府の不法移民抑制策を損なう恐れがあると主張した。党首のマルクス・フィグル氏は、今年の庇護申請件数(6,512件)が既に強制・自主出国者数(10,440人)を下回っており、2026年通年では1万人を割る可能性があると指摘した。フィグル氏は、首都の手厚い最低所得保障が申請中の移民にとって「呼び水」になっているとし、「Mindestsicherung Wien」の全面的な見直しを求めている。具体的には、多子世帯への児童手当の縮小、統合コース未履修者への厳格な制裁、資格審査の強化が挙げられる。この動きは、オーストリアの連邦移民政策と9州の社会政策の自治権との間に繰り返し生じる緊張を浮き彫りにしている。内務省が国境での抑止を重視する一方、特にSPÖ-NEOS連立が運営するウィーン市政は社会的包摂を優先している。多国籍企業がウィーンにスタッフを派遣する際、改革が家族手当や第三国籍者の市サービス利用に影響を及ぼす可能性があるため、今後の市議会での議論を注視すべきだ。フィグル氏の発言は、2027年のウィーン市議会選挙に向けて移民問題が引き続き重要な争点となることを示唆しており、新規入居者向けの賃貸住宅規制強化など、今後数か月でさらなる政策変更が浮上する可能性がある。