
欧州データ保護委員会(EDPB)は、EUの亡命申請者向け指紋データベース「Eurodac」の監督が、新設された調整監督委員会(CSC)に移管されたことを発表しました。この変更は6月12日から有効となり、フランスのデータ保護機関CNILが他の国の規制当局や欧州データ保護監督官と共に、単一の監査枠組みに参加することを意味します。Eurodacは、6歳以上の亡命申請者や不正に外部国境を越えた者の指紋を保存しています。移民パクトに基づき、フランスは初回登録時に完全な10指の指紋セットを収集する義務があり、これは改訂されたCeseda法にも明記されています。CSCは、eu-LISAが管理する中央ユニットと、フランス内務省外国人局が運営する国内ユニットの両方を検査します。企業のモビリティチームにとっては間接的ながら重要な動きであり、受け入れセンターの運営や生体認証機器を扱う業者は、データセキュリティに関する入札条件が厳格化され、違反があればパリとブリュッセルでの並行調査が行われる可能性があります。公共部門のデータ保護責任者(DPO)は、EDPBが近日公開予定の処理記録テンプレートに合わせて記録を整備することが推奨されており、国ごとの異なる運用はもはや容認されません。この動きは、今後の大規模EU ITシステム(EES、ETIAS、ECRIS-TCN)の監督体制の先駆けともなります。コンプライアンスを単なるフランス国内の問題と捉え続ける組織は、実効性のある大陸規模の要件を見落とすリスクがあります。
出典: Leto Legal Watch