
ダブリン発 — 3年にわたる異例の法廷闘争の末、ブラジル国籍のフェリペ・シルベストレ・サントス・デ・モライス氏が2026年7月5日、アイルランド市民権を取得した。司法省が誤認逮捕を認め、国外退去処分が取り消されたためだ。ウェックスフォードでシニア開発者として働くサントス氏は2023年に帰化申請を行ったが、ガーダ(警察)の審査でブラジルで重大犯罪の容疑者と誤って照合されたため却下された。指紋や裁判記録、雇用主の証言を提出したにもかかわらず、18か月間一時的な滞在許可証で過ごし、2度にわたり国外退去を命じられた。高等裁判所は4月に却下処分を取り消し、司法省が適正手続きを怠ったと判断した。内部調査の結果、司法省は先週誤りを認め、帰化証明書を発行。これによりサントス氏は今月後半にキラーニーで行われる市民権授与式に出席できることとなった。移民弁護士は今回のケースが第三国の身元確認の問題点を浮き彫りにしたと指摘する。「司法省は指紋確認よりも名前によるインターポールの照合に過度に依存している。多国籍企業はアイルランドへの人材移転時にこうしたリスクを見越し、訴訟費用も見込む必要がある」と弁護士ニーヴ・ニー・カサシー氏は語る。雇用主にとっては、包括的なコンプライアンス書類の整備と長期にわたる手続きへの従業員支援の重要性を改めて示す結果となった。司法省は9月から生体認証による照合の試験導入を約束し、居住権決定のサービス水準目標について業界と協議を進める方針。これは今年市民権申請が見込まれる7,800人の就労許可保持者にとって朗報となる。