
2026年6月16日、新たに選出されたソロモン諸島のマシュー・ウェール首相のキャンベラ訪問が、オーストラリアの代表的な太平洋交流ビザ(PEV)をめぐる議論を再燃させた。ウェール首相の注目提案は、中国に対抗する太平洋全域の安全保障条約だったが、ペニー・ウォン外相はこの機会を利用し、連邦野党が移民制度への無条件の支持をいまだに拒んでいることを厳しく批判した。2025年に制定されたPEVは、太平洋諸国と東ティモールの市民に対し、毎年3,000件の永住権を電子抽選で提供している。太平洋諸国政府は、循環的な労働移動と送金の流れを可能にする開発の生命線と見なしている。一方、連合党は抽選方式に反対し、ビザを雇用主の需要と技能マッチングに結びつけることを求めている。ウォン外相は、この立場が地域におけるオーストラリアの信頼を損なう恐れがあると警告している。影の外相テッド・オブライエンは、パプアニューギニアとフィジーから帰国したばかりで、抽選が雇用主のニーズに合っているか「納得していない」と語ったが、ビザの原則自体は支持している。ビジネス界も注視しており、クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の建設業や高齢者介護業界は、すでに2027年の労働力計画にPEV労働者を組み込んでおり、遅延が労働力不足を悪化させることを懸念している。グローバルモビリティチームにとっては政治的動向が重要だ。PALM制度の一時的許可とは異なり、PEVは即時の永住権と無制限の就労権を提供し、優秀な人材の確保に有効な手段となっている。太平洋地域での地域貢献や技能訓練のパートナーシップを検討する雇用主は、次の選挙までに超党派の合意が固まるかどうかを注視すべきであり、政策の転換は労働力計画に大きな影響を及ぼす可能性がある。ローウィー研究所のアナリストは、PEVの成功はより広範な戦略目標と密接に結びついており、太平洋諸国の信頼を強化できるかが、島嶼国民が経済的機会を求めて中国ではなくオーストラリアを選ぶかどうかの鍵になると指摘している。
出典: ABC News