
キプロス最高裁は9月21日、国外退去を待つレバノン国籍の男性の即時釈放を命じる異例の人身保護令を下した。男性は1年以上にわたり行政拘留されていたが、レバノン当局が渡航書類の発行を繰り返し拒否したため、国はもはや「現実的な退去の見込み」を示せないと判断された。申請者は2019年に初めて庇護を求め、複数の控訴が棄却された後、暴行罪で18か月の刑を服し、2025年8月に移民当局により国外退去命令のもと再拘束された。6回の定期審査にもかかわらず拘留は2か月ごとに延長され、人権弁護士が人身保護請求を提出した。裁判所は決定で、EUの帰還指令に基づき拘留は最短期間に限るべきであり、合理的な期間内に退去が不可能な場合は拘留を終了すべきと強調。また、当局が報告義務や保釈などのより穏健な代替措置を検討せず長期拘留に至った点を批判した。この判決は、過剰な退去前拘留で欧州委員会やNGOから批判を受けているキプロスの拘留政策に影響を与えるとみられる。企業の海外移転を扱う法律事務所は、従業員や家族の長期拘留を避けるため、迅速な書類取得と領事館との連携の重要性を改めて指摘している。
出典: Sigmalive