
オーストラリアに残って就労を希望する卒業生にとって、2026年3月1日に一時卒業生ビザ(サブクラス485)のビザ申請料(VAC)が倍増したことで大きな負担増となりました。政府のガイダンスで詳細が示され、3月5日から6日にかけて広く報じられたこの変更は、パスポートの適格性と再申請かどうかに応じた4段階の料金体系を導入しています。適格パスポートを持たない新規申請者の主申請者料金は、従来の2,300豪ドルから4,600豪ドルに跳ね上がり、成人の追加扶養家族は1人あたり2,300豪ドルとなりました。非適格国からの再申請者も100%の追加料金が課されます。一方、主に太平洋諸島諸国など相互移動協定のある国の卒業生は従来の料金が維持されます。政府は、この追加収入が500人の新規処理担当者とクラウドベースのワークフローツールの導入に充てられ、ビザサービス全体の刷新を支えると説明していますが、大学の代表団体は、国際学生の入学者数回復を目指す今、料金の急騰が優秀な学生の志望意欲を削ぐ恐れがあると警鐘を鳴らしています。移動支援の専門家には、485ビザを通じて永住権への橋渡しを行う企業からの問い合わせが既に寄せられています。実務上の影響は二つあります。まず、学生ビザの期限が迫る卒業生は、申請時に一括で支払うため、数千豪ドルの追加費用を見込む必要があります。次に、企業の人事部門は、カナダや英国のように留学後の就労ルートが安価な国と競争力を保つため、引越し手当や給与パッケージの見直しを迫られます。代理店は、二重国籍者の中には低料金層を利用できる場合があるため、早めにパスポートの適格性を確認することを推奨しています。また、料金が高額になったことで扶養家族の人数を過小申告するケースが増える可能性があり、申請者は財政能力の証明に対する厳格な審査を覚悟すべきです。