
右翼ポピュリスト政党「ワンネイション」が、5月9日に行われた補欠選挙で農村選挙区ファラーを制し、オーストラリア下院で初の議席を獲得した。この勝利は5月10日早朝に確定し、リベラル党とナショナル党が70年間独占してきたこの選挙区の支配を打ち破った。キャンベラでは両主要政党が5月12日の連邦予算を前に移民政策の見直しを迫られている。選挙後のインタビューで、影の財務大臣ティム・ウィルソンは、連合政権が「大量移民の削減」と統合テストの厳格化を「明確に」打ち出すと示唆した。これは、野党党首アンガス・テイラーが政府の31万5,000人の予測を大幅に下回る純移民数の上限設定や、ビザ申請者に対するソーシャルメディアの厳格な審査導入を約束したのと同調するものだ。労働党の閣僚はこれを犬笛的な言説と一蹴しつつも、ファラーの結果が有権者の住宅問題、インフラの逼迫、文化的結束への不安を示していることを内心認めている。グローバルモビリティチームにとって、この政治的変化は重要だ。長らく計画されてきた「需要技能ビザ」が現行の一時技能不足ビザに代わる予定だが、連合政権が受け入れ人数拡大に反対姿勢を強めれば、超党派の支持が揺らぐ可能性がある。地域の技能ビザに依存する雇用主は、全国の上限が引き下げられた場合、農業や鉱業の拠点から都市部の重要技能リストへ割り当てが偏ることを懸念している。ビジネス評議会など業界団体はすでに財務大臣ジム・チャルマーズに対し、雇用主支援ビザを将来の削減から保護し、処理の迅速化を求めている。専門家は、今週火曜日の予算案に内務省のコンプライアンス強化のための控えめな資金配分と、学生ビザの適正管理強化計画の再確認が盛り込まれると予想している。ファラーの結果は直ちにビザ規則を変えるものではないが、2027年総選挙に向けて政策環境が一層不安定になることを示唆している。モビリティ担当者は、英語能力基準の引き上げや最低給与の引き上げなど、政党が「移民管理」を国益のために示そうと急速に政策を変える可能性に備えるべきだ。