
アイルランドのミヒール・マーティン首相と英国のアンディ・バーンハム首相が初の対面会談を行った18日、ダウニング街での会合は両国関係の再構築を示すものとなり、移動の円滑化が主要議題となった。公式声明によると、両首脳は共通旅行圏(CTA)へのコミットメントを再確認し、2027年初頭に予定される次回の英愛首脳会談に向けて「安全保障と貿易」に関する共同作業を強化することで合意した。声明は主に過去の課題やウクライナ支援に焦点を当てたが、両国の関係者は記者団に対し、デジタル旅客情報の効率化や英国の電子渡航認証(ETA)制度の導入調整についても議論されたと説明。これにより、第三国から英国へ渡航するアイルランド居住者の手続きの摩擦を回避する狙いがある。ビジネス団体はこの動きを歓迎し、ブレグジット以降、航空会社によるパスポートチェックやビザ規則の違いがアイルランドと英国間の人材配置を複雑化させてきたと指摘している。2月以降休止していた合同技術作業部会は10月に再開され、信頼できる旅行者プログラムの相互承認やCTAキャリア向けのガイダンス更新を検討する見込みだ。移動管理担当者にとってのポイントは、即時のルール変更は発表されなかったものの、2027年に向けてよりビジネスに優しい枠組みづくりの政治的勢いが高まっていることだ。企業は、アイルランド市民がアイルランドから直接渡航する場合は英国ETAが免除されるが、CTA外からのフライト搭乗時には国民IDカードではなく有効なパスポートが必要であることを引き続き従業員に周知すべきだ。今回の会談は、2027年のアイルランドEU議長国就任に向けた方向性も示しており、ダブリンは隣接する非EU諸国との労働移動の円滑化を推進するとみられ、多国籍企業の全島人材戦略にとって注目の政策分野となっている。