
欧州連合(EU)が長らく待ち望んでいた移民・庇護パクトが6月12日に正式に発効し、外部国境の手続きが厳格化され、保護を拒否された移民の送還が加速されることとなった。しかし、EUの主要な玄関口の一つであるスペインは、2009年の外国人法を改正しておらず、いくつかの重要な措置が法的な不確定状態に置かれている。新ルールでは、加盟国は拒否された申請者を最長24か月拘留でき、国境での庇護申請の迅速処理や海外処理センターの設置が可能となる。EU規則は直接適用されるため、パクトの一部はスペインにも拘束力を持つが、他の部分は国内法の整備が必要だ。内務省関係者は「夏季休会後」に改革案を議会に提出するとしているが、遅延が続けば欧州委員会が違反手続きを開始する可能性もある。政治的反応は対立しており、保守系野党はペドロ・サンチェス首相を「イデオロギー的妨害」と非難し国境の安全を危うくしていると主張。一方、移民権利NGOはパクト自体が基本的人権を脅かすとして政府の慎重姿勢を支持している。スペインにスタッフを移す企業にとっては、ビザや庇護申請の判断が従来のスケジュールで数か月続く可能性がある一方、法改正後には突然の政策変更もあり得る。企業は立法案の動向を注視し、特に人道的ケースでの居住資格取得を待つ従業員のために、拘留規則が厳格化される可能性を踏まえた緊急対応策を準備しておくべきだ。
出典: Qué! Diario