
香港と深センを頻繁に行き来するビジネス・レジャー旅行者にとって、大きな生産性向上が期待される。香港の保安局は今週、再整備された皇崗口岸が香港と中国本土の職員が一体となって運用する「協力検査・共同通関」モデルを採用すると発表した。これにより、乗客は二度の列に並ぶ必要がなくなり、一度の電子ゲート通過で書類、指紋、顔認証情報が両地域で共有される。設備は充実しており、134の自動電子通路と68の有人カウンターに加え、車両が動いたまま体温、パスポート情報、指紋、顔認証をスキャンする専用のドライブスルーレーンも設置される。事前登録者はパスポート不要で顔認証のみで通過でき、平均通関時間は30分から約5分に短縮される見込みだ。対象は7歳以上の香港IDカード保持者、回郷証保持者、本土の電子通路プログラムに登録した外国人居住者、そして中国パスポート保持者と幅広い。今回の改革は、深セン・皇崗間の通行が大湾区の「1時間生活圏」のボトルネックとなっていた長年の課題に応えるものだ。現在、日々の越境通勤者数は60万人を超え、休日には100万人以上に達する。前海や深センのテックキャンパス開発者は、煩雑な通関手続きが地域の競争力を損なっていると指摘してきた。企業にとっては即効性のあるメリットがある。深センのオフィスへは、香港のセントラルから九龍への通勤時間とほぼ同じ時間で到達可能となり、同日中の顧客訪問や社内会議、人材交流が格段に容易になる。物流業者も貨物車両向けの共同通関レーンが稼働すれば、検査がスムーズになると期待している。政府は2027年の現行政期間終了前の完成を目指しているが、関係筋によれば電子ゲートの試験運用は今年後半に始まる予定で、越境ビジネスは早期のスタッフ登録やシステム統合に着手できる。香港と本土を頻繁に行き来する企業は、対象スタッフの特定と早期の生体認証登録を進めるべきだ。システム稼働後は、これらの旅行者が即座に優先通過の恩恵を受け、週単位で数時間の時間短縮が見込まれる。