
インド財務省は2026年6月13日、外国為替管理(非債務性金融商品)第三次改正規則を通知し、海外からインドのスタートアップや未上場企業への投資対象を大幅に拡大しました。これまで、比較的簡便な「海外投資」ルートを利用できたのは非居住インド人(NRI)とインド海外市民(OCI)のみでしたが、新規則では、インドと陸上国境を接する国の企業に対しては厳格なセキュリティチェックを条件に、インド国外に居住する個人全般に門戸が開かれました。主な変更点は以下の通りです。(1)産業振興貿易促進局(DPIIT)認定のスタートアップに資金を投入する場合、個人投資家の年間投資上限を従来の25万米ドルから50万米ドルに引き上げたこと、(2)投資家の持株比率が10%を超えない限り、株主割当増資に自動承認を適用すること、(3)中国やミャンマーなど「敏感」地域からの投資家に対し、インドの銀行によるKYC(本人確認)証明を義務付け、地政学的リスクに対応したことです。グローバル人材の動向にとって重要なのは、多くの海外赴任者や帰国インド人が高額給与よりもインド子会社の株式保有を好む傾向にある点で、今回の改正により、HR部門は外国人採用者向けの株式報酬プランをより柔軟に設計できるようになりました。ただし、所得税局は増額された投資上限に対する追加の源泉徴収税の有無についてまだ明確な見解を示しておらず、注意が必要です。また、通信や防衛など特定分野で75億ルピーを超える投資は引き続き内務省の承認が必要です。全体として、この改正は、インドにルーツを持たない外国人を含むグローバルなエンジェル投資家や外国人従業員を呼び込む意図を示しており、高度人材向けの就労ビザカテゴリーの自由化と相まって、資本の流動性を一層促進するものです。
出典: CA Club India