
連邦税関・国境警備局(FOCBS)は、2023年10月8日付の新たな運用指示を発表しました。これにより、2026年10月1日からスイス・オーストリア国境のザンクトガレン/リヒテンシュタイン区間における貨物通関の仕組みが大きく変わります。スイスのデジタル税関プログラム「Passar 2.0」とオーストリアの「スマートボーダー」構想の一環として、ディーポルツアウ、クリースェルン、オーバーリエートの3つの小規模検問所は常駐スタッフが撤廃されます。これらの検問所を利用する商業輸出入業者は、完全デジタルかつ自動化された申告に切り替える必要があり、対面対応が必要な取引はより大きなシャーンヴァルト、アウ、またはザンクトマルグレーテンの検問所に振り分けられます。FOCBSは、この統合によりリスクベースの検査にリソースを集中でき、適正な取引業者の国境待ち時間を短縮できると説明しています。経済事業者には新手続きの試行期間として6か月が設けられ、詳細な輸出入プロセスマップが通達の付録で提供されます。また、24時間対応のセルフサービス通関レーンの開放時間延長や、自動化システム障害時の緊急対応策も明記されました。東スイスの物流業者は明確な指示を歓迎する一方で、小規模運送業者はITシステムの迅速な更新が不可欠で、直前の混乱を避けるための準備が急務だと警鐘を鳴らしています。大量出荷を行う多国籍企業は、PassarのAPIを自社のERPシステムに直接組み込み、リアルタイムでの通関許可コード取得を計画しています。獣医検査や植物検疫が必要な貨物については、指定検査場での事前予約が引き続き必要ですが、FOCBSはPassar 3.0でこれらの貨物のデジタル事前通関も導入予定であることを示唆しています。モビリティマネージャーに向けたメッセージは明確で、「Periodic」スマホアプリのドライバー研修や新QRコード付き通行書類の準備を、10月の切り替え前に余裕を持って行うことが求められます。小規模検問所での臨時書類に慣れた国境スタッフは、遠隔承認への対応や有人検問所への迂回に適応しなければなりません。これに従わない場合、遅延や罰金、最悪の場合はスイスの厳格な税関法に基づく貨物押収のリスクが生じます。