
ローマ発 – イタリア上院は2026年7月29日の本会議を、政府令第100号(2026年)―通称「移民・庇護パクト整合令」―を議題の最優先に据えて開会した。この措置は6月12日に閣議決定され、すでに施行中であるが、8月11日までに法律として成立させる必要がある。イタリアの法制度を、5月にEUが正式採択した新たな移民・庇護パクトを構成する一連のEU規則・指令に適合させるものだ。今日の一般討論で、マッテオ・ピアンテドージ内相は「国際保護手続きの規則を近代化し、国境での審査を迅速化、さらに雇用主に対してEU域内での外国人労働者再配置の明確な道筋を示す」と述べた。主な内容は、明らかに根拠のない庇護申請に対する迅速な国境手続きの創設、早期の指紋採取とEurodac登録の許可、EUの国境での送還規則の国内移行である。トリエステに新設される多機関連携拠点が、他加盟国からの再配置要請を調整する。企業の人材管理者にとって重要なのは、既に企業に付与されている労働許可枠(Decreto Flussi)が明確に保護されている点だ。国境で庇護申請が却下された外国人労働者は枠を消費しなくなり、企業の割当枠が不適格な申請者に使われるリスクが減る。さらに、今後設置されるEUタレントプールの受益者は、追加の国内労働許可なしにイタリアで高度専門職に従事できることも明示された。野党は「治安重視のアプローチ」と批判し、未成年者の適正手続き保障を巡る違憲審査請求を提出した。しかし、与党は改正案を変更せずに通過させる十分な議席を持ち、8月1日の信任投票で成立する見込みだ。企業は特に、労働ビザ申請時に県庁から補足書類提出を求められた場合の対応期限が7日に短縮されるなど、手続きの変更に備える必要がある。実務上の注意点としては、HRチームは外部顧問に対し、国境での庇護申請却下情報が労働許可証発給の中央データベースに連動することを伝えるべきだ。Eurodacの個人情報と労働許可申請書類の情報に不一致があると自動的に処理が保留される可能性があるため、氏名やパスポート番号の綴りを提出前に必ず再確認することが重要である。