
4月4日に始まった汎ヨーロッパ規模のサイバーインシデントは航空便のスケジュールに大きな影響を及ぼし続けており、旅行情報サイト「The Traveler」は4月7日に、主要ハブ空港で4月6日だけで1,600便以上の遅延や欠航が発生したと報じました。チューリッヒやジュネーブ空港は直接の標的ではなかったものの、スイスの乗客はヒースロー、フランクフルト、パリでの乗り継ぎ遅延の影響を受け、SWISS航空は一部の旅程で最低乗り継ぎ時間を事前に延長しています。今回の攻撃は複数の空港に共通して使用されている旅客処理システムを狙ったもので、スタッフは手作業でのチェックインや手荷物タグ付けに戻らざるを得ませんでした。業界関係者によると、航空管制や航空機のナビゲーションシステムには影響がなかったものの、地上での遅延がネットワーク全体に波及し、機材や乗務員の運用に乱れが生じました。スイスの旅行代理店によれば、米国行きの団体ツアーの一部はロンドン発の便の乱れにより1日遅れて出発しました。チューリッヒ拠点の保険会社アリアンツ・パートナーの旅行リスク分析によると、企業出張者はインシデントの最悪の24時間で1人あたり平均420スイスフランの間接的な損失(宿泊費、食事代、生産性の低下)を被ったと推計されています。EU261規則では、外部ITベンダーへのサイバー攻撃は「特別な事情」とみなされ、補償請求の権利は制限されます。この事件はスイスの交通インフラのサイバー耐性に対する監視を一層強めることとなりました。3月30日に発表された国家サイバーセキュリティセンターの半期報告書では、重要交通事業者に対しサプライヤーリスクの見直し強化を促しており、今回の事態はその勧告の重要性をさらに高めるものです。今週海外へ向かう旅行者は、搭乗券の紙媒体の携帯、航空会社アプリのオフライン保存、そして万が一の遅延に備えた余裕ある乗り継ぎ時間の確保を心がけてください。航空会社はネットワーク全体の安定が確認されるまで、フライト状況のこまめな確認を推奨しています。
出典: The Traveler