
スペインの移民合法化推進の裏には、国営郵便事業者コレオスが重要な役割を果たしている。春の間、多くの移民がコレオスの支店を利用して、予約の手続きや書類の認証、申請書の紙提出を行ってきた。しかし、この安全弁は6月30日で終了し、包摂省は対面での申請受付を停止し、完全にデジタル化された窓口に切り替える予定だ。6月17日にエル・デバテに流出した内部メモでは、予約システムと窓口の対面サービスを廃止することで、すでに人手不足の支店に混乱が生じる恐れがあると警告している。組合の推計によると、コレオスのスタッフの最大20%がパートタイム契約であり、管理職はこれをフルタイムに切り替えるよう働きかけているが、決定は秋の人員見直しまで保留されている。7月以降、デジタル証明書を持たない移民は公共の端末や仲介者に頼らざるを得なくなる。コレオスは、申請者が直前の修正や再提出、郵送による本人確認を試みるため、長蛇の列ができることを懸念している。従業員コストが収入の90%を占めるため、政府が4年間で30億ユーロを投入し公共サービスの拡大を図っているにもかかわらず、残業や臨時スタッフの増員は限られている。人事担当者は、(a)6月28日までに未処理の予約を済ませること、(b)Cl@veデジタルIDの取得方法を文書で案内すること、(c)夏の繁忙期に出張する従業員には原本書類を宅配で送る準備をすることを推奨している。長期的には、コレオスは移民関連の書類処理契約を、減少する郵便物量を補う生命線と見ているが、それにはデジタル窓口の近代化とバックオフィスのスキャン自動化が不可欠だ。移動支援の専門家にとって、この事例は郵便網のような「ソフトインフラ」が大規模な移民プログラムにおいて予期せぬボトルネックになり得ることを示す教訓となっている。
出典: El Debate