
カナダ移民・難民・市民権局(IRCC)は6月24日に公表している処理期間の追跡データをひっそりと更新し、カナダへの人材移動を進める企業にとって朗報となっています。バンクーバー拠点のコンサルティング会社リバティ・イミグレーションによると、カナダ国内での就労許可証延長の平均処理期間は144日となり、わずか1週間で27日短縮、2026年で最速のペースを記録しました。これは、IRCCが9月の採用ピークに向けて夏の在庫削減を加速していることを反映しています。国内更新だけでなく、海外での申請も改善が見られ、ナイジェリアでの就労許可申請の中央値は16週間から9週間に短縮。カナダ最大の出身国であるインドは9週間で安定しています。さらに、インドからの親・祖父母向けスーパービザの待機期間は44日短縮され66日となり、家族がより早く赴任者に合流できるようになりました。 なぜ重要かというと、国際モビリティプログラムやグローバルタレントストリームを利用する多国籍企業にとって、長い処理待ち時間は大きな課題だったからです。国内での延長処理が速くなることで「維持ステータス」の期間が短縮され、人事の不確実性も減少します。特に申請数の多い市場での海外申請の処理時間短縮は、新規採用者が早くカナダに到着し、生産的な業務を開始できるまでの待機期間を短くします。 ただし注意点もあります。IRCCの公表データは前期間に80%の案件が完了するまでの期間を示しており、サービス保証ではありません。例えばパキスタンからの親・祖父母の申請では処理期間が延びているケースもあります。企業は引き続き有効期限前に余裕を持って申請し、ステータス管理のスプレッドシートを活用することが推奨されます。実務面では、モビリティチームは開始日設定の見直しや、延長期間を見込んだ予算調整を行い、パンデミック時代の遅延で影響を受けた事業部門に今回の好転を伝えることが重要です。