
パリ南部フォンテーヌブロー近郊で発生した大規模な森林火災により、7月12日(日)、SNCFはLGV南東線の高速列車運行を一時停止し、列車は速度の遅い従来線に迂回させられました。この影響でパリ・リヨン駅では数千人の乗客が足止めされました。交通専門誌「エコノミー・マタン」によると、TGVイヌイ、ウィゴ、リリアの一部列車は最大6時間の遅延を記録し、南行きの列車5本は運休となりました。また、消防用航空機の進入を確保するため、A6およびA5高速道路の一部区間も閉鎖され、道路交通にも影響が出ました。夜間にはSNCFレゾーの技術者が熱による信号ケーブルの損傷を修復し、月曜朝には高速列車の部分的な運行再開が可能となりました。午前10時までにはほとんどの列車が1~2時間の遅れで運行を再開し、午後には通常ダイヤへの完全復旧が見込まれています。しかし、乗務員や車両の配置が乱れているため、SNCFは乗り換え手数料の免除を発表し、遅延補償制度「ガランティ・ポンクチュアリテ」(30分以上の遅延で25%返金、2時間以上で50%返金)についても利用者に周知しています。今回の火災は、フランスの鉄道インフラが気候変動によるリスクに直面している現状を浮き彫りにしました。7月の記録的な猛暑により植生が極度に乾燥し、鉄道沿線での火災発生リスクが高まっています。ビジネス旅行の専門家は、SNCFのリアルタイム運行情報をこまめに確認し、現在の赤色警報期間中はピークの暑さ前に出発する早朝便を利用することを推奨しています。国際的な影響も波及し、スイスのSBBはジュネーブやチューリッヒ行きリリア利用者の接続遅れを報告し、イタリアのトレニタリアはパリ-ミラノ間のフレッチャロッサが3時間遅延したと発表しました。航空業界では、パリ・オルリーとリヨン・サンテグジュペリ間の直前予約がやや増加し、代替手段を求める動きが見られました。長期的には、運輸省が主要鉄道路線周辺の防火帯拡充を検討しており、今後の「プラン・レール2030」では耐熱性強化が重要テーマとなる見込みです。
出典: Economie Matin